「え?病院キライ?オレも大キライだぜ!」
ご存知、野良医者“エバっちゃん”が、シキイの高い医学界を、力いっぱい引きずりオロし、
細かくクダいてさしあげる、一番ワカりやすい「ツレヅレ雑談」“That's done!”

2007-08-16

【病棟日誌第二弾“静脈瘤破裂”編】:その1       “酒”で死ねれば「ホント」に「本望」?          (“さけ”でしねれば ほんと に ほんもう ?)

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「この“一杯”のタメに“生きてる”なぁ〜…ッ!」

グラスの酒を、思いっきり!イッキに飲み干した後、ココロの底から湧き出てくる、こんなセリフ…一度でいいから、オレも言ってみたい。

以前、【カルテNo.8】、【カルテNo.12】などのコラムでも書いたけど、オレ(=江畑)は、酒が“ゼンゼン”飲めない。

もし、オレが酒を一杯、口にした日にゃ、アルコールって名前の「毒」が、カラダん中をグルングルン、マワリにマワっちゃって、吐くか、気分悪くなって倒れるか、寝ちまうか、のドレかになっちまうんだ。

これは、オレが、「ダラシない」、「つき合いが悪い」、「ミズくさい」…んじゃなくて、
オレのカラダん中で、「アルコールを分解し、無毒化する酵素 こうそ」ってぇのが、“先天的”に、“遺伝子的”に、足りないのが原因で、日本人にはワリといる「酒が全くダメなタイプ」、俗に言う「下戸 げこ」ってぇヤツなんだ。

(酒で顔が赤くなるのを、専門用語で「オリエンタル・フラッシュ」という。オレは全身がマッカッカになる。)

ごく、タマぁに、飲める連中と一緒に居酒屋に行く機会があっても、盛り上がるのはソイツラだけで、こっちは酒の肴(サカナ)ばっか、ガバスカ食うか、ウーロン茶ガブ飲みしてクダをまくしか、する事がないんだよな(しかも勘定はワリカンだし…)。

時々、飲める人がウラヤマしい…って思うことも正直あるよ。「コイツら酒の力を借りて、騒いで、ストレス発散できて、いいなァ。」…ってね。

だけど、「アルコール性の肝障害」なんかの患者が、オレの勤める病院に担ぎこまれるたんびに、「あぁ、酒飲めなくてよかったのかも…」って感じるのも事実なんだ。




あれは、オレが“自愛堂医大 じあいどういだい”を、留年もなく無事?卒業し、「医師国家試験」も、無事?合格して、一応、医者になり、そのまま、医科大に付属してる、「自愛堂医大 大聖堂病院」で、「研修医 けんしゅうい」…つまり“医者みならい”を始めて、はや一年半…「医者2年目」の、正月を迎えようとしていた、暮れも押し迫った、12月28日の、夕方近くのこと……

オレの所属する、院内の「消化器内科 しょうかきないか」病棟に、エマージェンシー・コール(緊急連絡)が入った。


「えぇ、えぇ……あの…主治医の“林国原(はやしくにばら)”せんせいは…今、年末年始のお休みに入っておりまして…はぁ……いや……今、この時間、病棟には、“研修医の先生”しかおりませんが……」

その電話に出た、
病棟婦長サン(びょうとうふちょうサン:一番上のナース)の、会話を聞いてるかぎり、

この病棟に所属の、オレの先輩、「ドクター“林国原(はやしくにばら)”」の、「外来受け持ち患者」のダレかが、ナンやら、状態を悪くして、救命救急センターに担ぎ込まれた、らしかった。
その、漫才の「大助・■子」の「花■」に似てる“病棟婦長サン”、病棟のナースステーションで、カルテ整理をしてたオレ(=江畑)のほうを見て、

「江畑先生、今、“救命センター”から連絡なんですけど…“林国原(はやしくにばら)先生”の受け持ちの、外来の患者さんが、大量吐血(たいりょうとけつ:スンごい血を吐いた)で、来てるんですけど…正月体制で、“林国原先生”お休みで、いらっしゃらないんで、その患者さん、江畑先生の班に受け持ってもらう、ってことで、宜しいですね?…」

なんてな事を、済まなそうに頼んできた。


「ヨロシ〜ですね」…ってオッシャられても、ンな、「研修医2年目」の身分のオレが、
「ヤです。」なぁんて言えるハズもなく、「オレの班」は、多分、イヤ絶対、間違いなく! この「重症患者」を、年末の、あと3日で「おおみそか」だ!ってな、日本全国、ワサワサしてる、コンな時に、受け持つハメになっちまった…ってぇことなんだ。

(「研修医の日常」っていう“リフジンな世界”?は、
【カルテNo.6】で、既にお話ズミですんで、是非ご参照下さいな。)


実は、オレが世話になってる(研修してる)、この「消化器内科」病棟、「大聖堂病院」内でも、ユビオリの!「ステルベン病棟」だった。

「ステルベンびょうとう」……

“医療関係者”なら、この言葉聞いただけで、ソレこそ『ハダシで逃げ出したくなる』…と思うんだけど、いかがでしょ?

「ステルベン」ってぇのは、医学用語(ドイツ語)=で「死」「死亡」の意。
(【カルテNo.24】「水虫」んとこで解説済。)

つまり、「患者が死亡する確率!」が、この病院内で、いっちばん!高いっていう、恐怖のセクション? エリア? で、それこそが、わが「消化器内科 しょうかきないか」病棟だった、ってぇ事なんだ。

あ、コレ、「医者のウデが最低だから!」…なんじゃなくて、あんまりにも入院患者が「重症疾患」ダラケ…つまり「重い病気」の人がテンコモリすぎて、ウラ口から退院なさる(=死亡退院のこと)患者サンが、結果的にかなり多かった…ってぇ意味だから、ナニトゾ誤解のなきようにお願いしますね。


で、さらに悪いことに、当時、オレの所属している病棟の班は、「ドクター3人」体制で、

◎「班長=中堅ドクター」
◎「研修医2年目=江畑」(←オレ)
◎「研修医1年目=後輩」…………っていう“構成”だったんだけど、

その上=「先輩」と、下=「後輩」の2人の医者、
ハヤバヤと正月休み体制に入っちゃってて、わが班には、なんと「まん中のオレ1人」…

…じゃ、いっくらナンでもココロぼそいんで、プラス、「病棟ドクター」の一番上、「病棟長(びょうとうちょう)のオエライ先生」ってのが、オレを「臨時指導」してくれている…っていう、ナンとも不安定な状態になってたんだ。

(「読者の皆さま、年末年始は、大学病院は手ウス、医者の数は半分なんだよ…」って、以前、【カルテNo.25】「胆石 たんせき」んトコで書いたよね?)


で、その「大量に血を吐いた」っていう患者サン、救命センターから、応急処置だけして、わが「消化器内科」病棟に、予定通り移されてきて、「オレの班」…

…ってか、オレと、「病棟長のオエライ先生」=「鶴ヶ峰(つるがみね)先生」っていうんだけど…そのオレら2人の臨時「ニワカ班」が、予定通り、受け持つ事になったんだ。


その緊急入院の人、50代の男性で、ウチの病院に入退院を数回繰り返し、後、外来に通院していた、「職業=配送トラックの運転手」サンの病名は、

◆「肝硬変 かんこうへん」で、
◆「食道静脈瘤 しょくどうじょうみゃくりゅう」も合併している、とあった。


このヒトの ◆「肝硬変」の原因は、「アルコール性」。

よ〜するに、アル中の「飲んだくれ」のオジサンが、アンマリにも度をこして飲みすぎて、結果、肝臓をボロボロに壊しちゃった…ってこと。(←運転手なのに!)。

つね日頃から、医療関係者にその「酒マミレ」の生活態度を注意されても、そのオジサン、「酒のない人生なんてマッ暗、酒で死ねれば本望だァ!」が、口グセの、「病識 びょうしき(病気に対する認識)」=0(ゼロ)!「反省の色」=全くナシの、ブラックリスト入り「超!問題患者」だったんだ。



さて…皆さん……


冬山に登山なんかしてて、遭難して、救助隊に助けを求める、って、よくあるよねえ。
(つい先日もあったな、大学の登山部の学生が遭難しかけた、ってのが。)

アレ、ちょっと納得いかないんだなあ、オレ。


だってさ、例えば、客船かなんかに乗ってて、航海中に、
アクシデントで大海原に放り出されて、“救助求ム”ってぇんなら、十分理解できるよ。

だけど、「冬山登山」って、ヘタすりゃあ命を落としかねない、っていう、トンでもない「リスク」を自ら承知でトライするんでしょ?

なら、「万が一、遭難の際は、救助の費用を全額負担いたします。」
とか、「遭難しても助けは結構です、ご迷惑は決してかけません。」

みたいなのを“一筆”書いてから、登るべきだよなぁ。いかがでしょ?オカしいかな?この考え方?

「冬山が俺を呼んでいる〜」…って、勝手にキケンな山登ってって、最後に救援隊をお呼びになる、ってのは、イカガなモンなんでしょかねぇ?

何が言いたいのかって?

「アルコール性の肝障害」って、まさに!この「冬山登山」と同じなんじゃないの?

例えば、氷の上を歩いている人に、
「そっち行ったら氷、ウスいから、アカンってば!」って注意してんのに、
「うるせぇ、ホッとけや!」なぁんて、サンザン「無視」してて、

で、案の定、氷が割れて、冷たい水につかっちゃって、そういう危険な目にあった時になって、初めて、「お〜い、ツメタイよォ〜、助けろよぉ!」なぁんて、ムシが良過ぎないかい?ってぇこと。

「人間、好きなモンで死ぬってぇのは、ウラヤマしい、ベストな死に方なんだよな、江畑っちゃん」…って、前、オレの先輩ドクターが言ってたけど、

今回の「緊急入院の肝硬変オジサン」も、「酒で死ねれば本望!」
ってタンカ切ってんなら、べつにコッチだって、オタクの「飲酒」止めないって!

だけど、ソンだけの「覚悟」がオアリならさぁ、体調崩そうが、血を大量に吐こうが、どんなコトが起ころうが、すべて自分で「処置」しろよ、ましてや病院なんか絶対来んなってぇの!

…ってな気持ちに、正直なってたんだ。

まぁ、ソンなこと、当時、大学病院内で、オレみたいな「研修医2年目のグリーンボーイ」?が、口に出来るハズも無かったけどね。


このオジサン、青白い顔をして、

「先生、俺どーなんのかなあ、死ぬのかなあ……」

って、真っ赤になった口を押さえながら、オレに不安そうに尋ねてきた。

そりゃあそうだろう、
今まで経験したことのない、ハラの底からの大量出血なんだからね。
…ってところで紙面が尽きた。

待て、次号!

デハマタ!
by 江畑(医学博士、内科医)




★次回予告★ 【病棟日誌 第二弾 その2】
ドクター・ブルボンの華麗なる日常
(どくたー・ぶるぼん の かれいなる にちじょう)



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posted at 21:08:27 on 2007年08月16日 by ebata - Category: ◆カラダの健康

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